少しずつ暖かい日が増え、街でも半袖を着た人の姿が目立つようになってきましたが、皆様は如何お過ごしでしょうか??
私は、最近…生まれて初めて四十肩になり…毎日、肩の痛みに苦しむ日々を過ごしています(笑)
久しぶりに当番になりました土橋が今月は税務トピックを担当致します。
何を書こうか迷ったのですが、税理士らしく、令和7年4月1日に施行された税制改正のうち、皆様に関係しそうな所得税の改正についてご紹介したいと思います。
・合計所得が 2,350 万円以下の方の所得税の基礎控除が、令和7年分以後、48万円⇒58万円に引き上げられます。
・合計所得金額132万円以下(給与収入のみの場合200万円以下)の方については、令和7年&令和8年の間、合計所得金額に応じ基礎控除を最高37万円上乗せする時限措置が適応されます。
・所得税と住民税の給与所得控除額について、最低保障額55万円⇒65万円に引き上げられます。
大学生のアルバイトの就業調整に対応するため、大学生年代(19~22 歳)の親御さんに向け特定親族特別控除が創設されます。
子供さんの給与収入が150万円以下の場合は、63万円の所得控除を適用し、150万円超の場合は控除額が段階的に逓減する仕組みになっています。
・同一生計配偶者と扶養親族の合計所得金額の要件が48万円以下⇒58万円以下に引き上げられます。
・ひとり親の生計を一にする子の総所得金額等の合計額の要件が48万円以下⇒58万円以下に引き上げられます。
・勤労学生の合計所得金額の要件が75万円以下⇒85万円以下に引き上げられます。
住宅ローン控除について、子育て世帯等(19歳未満の扶養親族を有する世帯OR夫婦のいずれかが40歳未満の世帯)を対象に、借入限度額の上乗せ維持と床面積要件の緩和が行われます。
長期優良住宅
借入限度額 4,500万円⇒子育て世帯等 5,000万円
ZEH省エネ住宅
借入限度額 3,500万円⇒子育て世帯等 4,500万円
省エネ基準住宅
借入限度額 3,000万円⇒子育て世帯等 4,000万円
床面積要件
通常 50㎡以上 ⇒子育て世帯等 40㎡以上
その他に、子育て世帯等に対して生命保険料控除の引き上げ4万円⇒6万円への増額などがありますが、これについては令和8年分の所得税(1年間限定)から適用されますので、今回ご紹介は省略致します。
内容を見る限り、低所得と呼ばれる方への支援と、少子化対策の一環として子育て世帯への支援を強化する方針が色濃くなっていると思います。
もちろん支援することは大切なことだとは思いますが、ますます所得金額などに応じて国民の分断が生じてくる傾向にありますので、この国は大丈夫なのかと不安な気持ちになります。政治は票が全てと言ってしまえば、より多くの国民がいる層を手厚く支援することはしょうがないとは思いますが…
令和7年度の国民負担率(税金+社会保険料が占める割合)が46.2%になる見込だと財務省が発表していましたが、中々の数字ですよね(汗)
財源が…財源が…という前に、まずは支出を減らすことを先に考えては?と思う今日この頃です(汗)家計も、会社の経営も同様で、赤字なら普通、支出を減らす努力をするのが通常だと思うのですが…と愚痴ばかりが頭に浮かびます(笑)
日本の政治は不安定、世界経済もトランプさんの行動一つで右往左往する毎日、世界各地で紛争は絶えずと…大変な世の中になっていますが、皆様には何とか乗り越えて頂きたいと思います!!
最後は自分自身で何とかするしか手段は無いので!!
「明けない夜はない」「いつでも夜明け前が一番暗い」の精神で!!
「行動は必ずしも幸福をもたらすものではない。しかし、行動のないところに幸福は無い」 by ベンジャミン・ディズレーリ
以上
つちはし税務会計 土橋義信
木々に新緑が芽吹き、爽やかな風が心地よい日々になりました。このままこの気候が続いてくれたらと思いますが、すぐに初夏~猛暑へとうつりかわり、今年も汗だくの夏になりそうです。
今月は、税金の納付方法「ダイレクト納付」について取り上げてみたいと思います。
いざ、税金を納めるとなると銀行などの金融機関に納付書で納付するというのが、従来のかたちでしたが、最近では多様な納付方法が用意されています。銀行の窓口での納付取扱いも縮小されつつあり、ATMを使って納付するなどと変更されている中、税金の納付方法の一つである「ダイレクト納付」について検討する機会にしていただけたらと思います。
申告書などの電子申告にて提出の時に、事前に届出をした預貯金口座から、指定した期日に振替により納付できる方法です。納付書不要!銀行へ行くこともなく、申告と同時に納付まで完結できる納付方法です。
まず、電子申告(国税のe-tax・地方税のeLTAX)の利用が有ることが前提です。
つちはし税務会計では、申告書の提出はすべて電子申告で行っていますので、顧問先さまであれば、所轄税務署へ事前に「ダイレクト納付利用届出書」を提出し、約1か月後にはダイレクト納付を利用できるようになります。
・手数料無料
・銀行に行く手間が省ける
・一度登録すれば何度でも使える
・納付日を指定できるので資金繰りの調整がしやすく納付漏れの心配なし
口座残高の確認がとても重要になります!
基本的に法人税であれば、決算日の2か月後の月末日が納付期限となります。月末日は様々な支払などで口座の残高が減少することも多いと思います。そこで納税も加わると残高が不足して、税金以外の支払いが滞る可能性があるということです。納税額よりも口座残高が不足している場合では、ダイレクト納付は実行されません。この場合、納期限を過ぎていると延滞税が発生することとなります。
納税額の確認及び事前に届出をした預貯金口座の残高確認が設定した納付日には重要になります。
以上、ダイレクト納付についてご案内しました。
事前の届け出が必要ではありますが、メリットもとても多いダイレクト納付です。銀行ついでにちょっと休憩をされていた方にはデメリットになるかもしれませんが、一度ご検討いただけたらと思います!
つちはし税務会計 徳丸えみ
暖かな春風が吹いて、桜の花が咲く心はずむ季節となりました。
新しい年度が始まり、気持ちも新たにスタートを切る時期です。
今回の税務トピックスは、令和6年4月1日開始事業年度から強化された賃上げ促進税制について、取り上げます。
食品だけでなく、電気代・交通費などいろいろな物価が上がっているなかで、給与は上がらないというあきらめムードの昨今、企業が従業員へ支給する給与・賞与などの金額や教育訓練などの経費が前期より一定以上増加したときに、その増加分に応じて企業の法人税や個人事業主の所得税の特別控除をうけることができる優遇措置です。従来の所得拡大税制よりも使いやすい税制措置に変更されています。
まずは優秀な人材を確保することができるということです。人手不足の中、給与の金額も変わらない状態が続くと優秀な人材が流出する可能性もでてきます。賃上げを行うことにより、モチベーションを向上させ、生産性を高め、ひいては経済も活性化させることが期待できます。
次に節税効果が高いということ。賃上げによって増えた給与額の一部を税額控除することができるため、実質的な税負担が少なくなります。たとえ、賃上げを実施した期間が赤字決算で法人税額がゼロだったとしても、その後5年という長期間において法人税の税額控除を繰越できるようになりました。
・令和6年4月1日以後開始事業年度~令和9年3月31日
(令和7年3月決算から順次適用開始)
・雇用者給与等支給額が前期と比べて1.5%以上増加
→賃上げ増加額の15%税額控除
・上乗せ要件①雇用者給与等支給額が前期と比べて2.5%以上増加
→賃上げ増加額の15%を上乗せして税額控除→合わせて30%!
・上乗せ要件②雇用者教育訓練費が前期と比べて5%以上増加
→教育訓練費増加額の10%を上乗せして税額控除→①も合わせると40%!
その他子育てサポート企業認定のくるみんやえるぼしの認定を受けても税額控除の上乗せがあります。
以上が簡単ではありますが、適用しやすく変更された賃上げ促進税制となります。これら要件を満たすために資金繰り等の検討は必要になりますが、従業員の給与アップ↑・やる気アップ↑・ひいては企業の利益アップ↑、そして税額控除を受ける!とメリットの大きい税制となります。経営者の方、給与アップ↑を従業員は期待しておりますので、ぜひこの税制をご検討ください!!!
つちはし税務会計 徳丸えみ
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